#44 こびナビ

 殺人兵器、マイクロチップなどのような陰謀論や、不妊になる、遺伝子が変化するなどといったフェイク情報。このような間違ったワクチンの情報が世の中に飛び交っている。「ワクチンを打てば5年以内に死ぬ?」と自身の主張を書いた広報紙を配るような県議会委員もいるそう。

 2002年のSARSが流行した際にも、このような間違えたワクチンの情報が普及し、世の中が混乱した。しかし、上記のようなワクチンによる人体への影響はなかった。アメリカでは、ワクチン接種後の妊婦とそうでない妊婦の流産率を比べた結果、両者とも同じ数字で流産率は変わらないことがわかった。

 しっかりとした情報を収集すれば、正しい対応ができ、間違えた情報を発信することはない。しかし、県議会議員のような比較的信用性のある人が間違えた情報を発信することにより、人々は信じざるを得ない。極めて危険な行為である。人々の不安を煽るようなことはやめてほしい。

 人々は何を信じていいのかわからない危険な状態に陥っている。そんな間違えた情報が普及しているコロナ禍の状況で、人々が正しい情報を得られるように、ある一般社団法人が運営している「こびナビ」という団体が活動をしている。ワクチンの接種が円滑に進むよう、沢山の人にこの団体を認知してほしい。また、間違った情報を鵜呑みにするのでなく、自分でしっかり調べ、その上で発信することが重要である。