#61 大学生の特権

 片手で読める程度の厚みの本は、電車通学をしている私にとって必需品である。片手でつり革を取り、もう片方の手で本を開く。なんだか大人になった気分だ。本を読むことで頭が活性化し、勉強にも取り組みやすくなることを今日実感した。これから何日間続くだろうか。

 

 本日は、研究室で2人の先生と沢山の会話をした。台湾へのアストラゼネカ製ワクチンの提供の話から始まり、大人の海外旅行事情やドイツのアウシュビッツ強制収容所など沢山の話を楽しくさせていただいた。

 こういう会話が出来るのも、研究室に入り浸る理由の一つである。学のある大人の方々と話をする事はとても勉強になる。新しい知識を知ることができる事はもちろんのこと、話し方などについてもたくさん学べることがある。「子は親に似る」と言う理由は、遺伝的な要素以外にも、同じテリトリーで過ごしている事が挙げられる。むしろ後者の影響の方が強いと見解を示している学者もいる。敬語を使わない子がいるとしたら、親が敬語を日常的に使っていないケースが多かったり、口が悪い子の親も口が悪かったりする。能力を高めたいのなら能力がある人の近くにいることが重要なのだ。だからこそ、私は暇があったらなるべく研究室に顔を出すようにしている。

 大学の准教授として、何十年も社会を生き抜いてきた猛者とも呼べる人とこうやって接することで、社会人として求められてる能力が少しでも上がることを切に願っている。