大きな夢や野望を掲げる際には何かと責任を負わなければならない。達成するためには必ず人の手が必要で一人では成し遂げることはできない。ついて来てくれる人の家族とその生活の事まで気にかける事が夢や野望を掲げる人間の責務である。
不動産大手・中国恒大集団は「世界一」を目指しサッカースタジアム建設を進めている。建築面積は約３０万平方メートルで、収容観客数は１０万人。「世界最大規模、最も優れた科学技術を取り入れたプロサッカースタジアム」が２０２２年末までにオープンすると宣伝。大きすぎる野望である。
しかし、計画の雲行きが怪しくなるには一年もの時間も必要としなかった。労働者の賃金が払う事ができず、6月から工事が実質停止。数百人分の合計8500万〜1億円も未払いだそう。建設作業員らは事務所に押し寄せ、給料を要求。生活のことを考えれば当然の結果である。
夢や野望を掲げるのにも緻密な計画があってこそ。労働者の給料も払えないような状況では、夢を語る資格もない。この件を教訓にするならば、今後プロジェクトを進めるような事があれば第一にリスク管理を考えることが必要であるという事。背伸びをして大失敗しましたでは元も子もない。リスク管理の徹底の上で夢や野望を掲げようと思う。
