#258 コロナバブル

 「まん防が出そうだから、その前に顔出しに来たよ」。昨日、常連さんのこんなセリフを複数回耳にした。常連さんというのも、私がアルバイトをさせてもらっている個人経営の居酒屋によく来てくださる人達である。この言葉を聞いた店長は少し嬉しそうに笑う。常連さんが来てくれたからなのか、それともまた違う理由なのか。心境は分からないがこの光景に少し違和感を覚えてしまった。

 まん延防止等重点措置で飲食店に支払われるお金として「協力金」がある。自治体からの要請に協力する形で、本来出来るはずの経済活動、営業活動を自粛したことに対しての「協力金」だ。金額は3万〜10万。店の規模によって変動がある。この仕組みに違和感を感じてしまう。私の働いている居酒屋のような小規模なお店は、働いていない方が儲かるという状態になってしまう。「緊急事態宣言やまん防を早急に出してほしい」との声も上がるみたいだ。

 働いている身として大体お店の売り上げは予想がつく。店長はお休み期間をゴルフに使うとのこと。コロナ禍で大勢の方が苦しんでいる中、平等でない制度には嫌気がさす。働かなくても稼げる、そんな一部のコロナバブルは是正するべきである。