#242 吉か凶か

 焦点合わずの政策も致し方なし。このような時代に勤める国のトップは非常に難しい舵きりだろう。「聞く力」を武器に掲げている現首相には前首相よりは好印象を抱く。まさに紆余曲折。走りながらの国の舵取りの難しさは一般人には到底推し測れるものではないと思う。

 10万円給付の方法、水際対策強化の撤廃、はたまた受験生への対応。どの件も現場から混乱の声が挙がる。最初は私もコロコロ変わる政策に批判をしていたものである。しかし、前首相の時はどうだっただろうか。打ち出した政策を断固として撤回・変更しない、もしくは後手後手の政策を打ち出す。そして責任問題をあやふやにする。比較すれば柔軟な対応が出来ていると評価できるのではないか、と私はそう思うようになってきた。

 現場は多忙さを極めるという意見もあるようだが、時代を考えれば国全体で精一杯にならなければならない。聞く力というのは強みでもあり弱みでもある。しかし、内閣支持率の向上という結果を見れば間違ってはいない。ただ、感染者が増加傾向にある現状。ここから聞く力の真価が問われる。