#154 選挙

 菅義偉首相は指揮を執ってきた新型コロナウイルス対策について、こう述べた。「医療体制をなかなか確保できなかったというのは大きな反省点」「病床や医療関係者の確保に時間がかかる」。1年半あまり、政権は都合よく状況を解釈し、説得力のない説明を続けた。起死回生のはずだったワクチン接種についてもこれといった成果はない。それどころか東京オリンピック開催により感染拡大。こうして菅政権は幕を閉じる形となる。

 自民党総裁では、河野太郎行政改革担当相、岸田文雄政調会長高市早苗総務相野田聖子幹事長代行の4氏が立候補した。コロナワクチン担当相である河野太郎さんの影響力と実行力は言わずもがなである。しかし、岸田氏は「いま求められる政治は自分のやりたいことを俺についてこいと押しつける政治ではない」という考えにどう国民が関心を持つか気になる。その通りだとなるとか、今の状況だからこそ先導力のあるリーダーが必要だとなるのか。4名の立候補という激戦ともとれる選挙だが行先が気になるところである。