#56 二極化の上層部へ

 与えられた資料を読み込み、内容についての自分の考えをまとめておく。

著者が主張している事を自分に当てはめたら?著者のこの主張は、こんな事を言いたいのでは?と、こんなテーマで資料について考える。やはり、本の深掘りという取り組みは難しい。

 本日1限の授業では、資料(本を印刷したもの)を読み取り、全員の前で深掘りしたものについて提言するという取り組みが行われた。全員が20分程度資料を読み込んだ後、先生から指名をされた生徒が全員の前で意見を述べた。この資料(本)は、勉強しない子供や大人が増えた事で日本の社会構造に二極化が生まれた事を問題視しているものである。資料の一節にこんなことが書いてあった。

「親が裕福でないと子供まで不利益を被る社会になってきた」という一節だ。これは、学ぶことの意味を理解している人で育っている人間は、学ぶことの意味を理解しやすいということに繋がっている。今勉強出来ないのは親の責任だ、という理解をする人は少ないだろう。仮にそう思う人がいたとしたら、それは学ぶことの意味を理解していないことになる。しかし、悲しいことに現四年生の方が履き違えた解釈をしてしまった。

 意見を次々生徒に聞いていた先生は、その四年生生徒に深掘りした所の説明を求めた。すると彼は先程の一節を読み上げ、こう意見を述べた。

「資料を読んで、勉強の大切さを知った。勉強にこれから励みたい。また、今まで勉強をしてこなかったが、それは親の責任であると思った。」。まるで今まで勉強しなかった事を正当化するような言い草。それを聞いた先生は怒りをあらわにし、説教を始めた。その後も、何度か口論は続き、その生徒は先生の言っている意図を理解できないまま授業は終了した。

 今回、この大学のレベルの低さを改めて痛感した。勉強に対する意欲がある事を明言していたが、その気は多分ないだろう。今まで適当に生きてきたのだなと感じた。そして、これは自分にも当てはまる。自分より遥かに勉強してきた人間にとっては、同じ感情を抱かれているのかもしれない。しかし、自覚しているのと、していないのでは大きな違いがある。それも踏まえ、これからたくさん勉強したい。

参考 著者長山靖生 『不勉強が身に染みる』