#76 柔軟

 1限の講義終了後、すぐに大学を後にし最寄駅に向かう。14時から行われるある企業のウェブインターンシップに参加する予定だった。インターンシップを開いてくださる企業は、入社したい企業のライバル企業。沢山勉強ができると思い、楽しみにしていた。

 駅に到着し改札を通過したのち、ホームで電車が来るのを待つ。スマホをいじっているとFacebookのある投稿を見つける。ゼミの先生が管理している連絡網での投稿だった。

「2限の一年ゼミに卒業生が来る。学年問わず、参加しても構わない。」

ゼミに顔を出す先輩は、大概優秀な人材。学びの場になるべく参加したいと思っている私にとっては絶好の機会であった。しかし、参加すると家に着くのがインターンシップ開始時間ギリギリになってしまう。そんな葛藤の後、結局大学へ急いで戻った。

 一年ゼミの教室に着くと、すでに卒業生が後輩に向けお話をしていた。すぐに席につき、私もメモ用ノートを用意し話を聞き始めた。話の内容は、卒業生が就いている仕事や大学生時代の過ごし方や就活の極意などなど。人を惹きつける話し方というか、とにかく圧巻だった。また後輩に対するアドバイス、先生の扱い方などとても的確で柔軟性に長けているものだった。優秀な人材の貴重なお話が聞けて、とても良い経験になった。

 良い経験をしたければ常に主体的でなければならない。本日改めてそれを実感した。本日のように突然の出来事であっても柔軟に対応していきたい。