#235 リニア 事故

 リニア中央新幹線の瀬戸トンネルの工事で2人が死傷した事故をめぐり、JR東海は27日、再発防止策を発表した。作業手順書の記載が明確でなく、国のガイドラインへの対応が不十分だったと説明。工事の発注者としては落ち度がなかったと責任は背負わない意向だ。

 個人的には避けて通れない問題である。作業員さんらの安全管理を厳重に行うのが施工会社の在り方。今回は発破後に作業員が禁止範囲に入るといった初歩的なミスが原因である。手順書には禁止範囲の明確な記載はなく、口頭のみの説明であったことから徹底した安全管理が出来てないと評価せざるを得ない。また、いくら記載がなかったとは言え、火薬を使う危険な現場に作業員さんらが立ち入り禁止範囲に入ってしまったことから彼らの育成度が疑われる。施工会社のキャスティングミスともとれるのが今回の問題をややこしくしている。

 やはり社会人として世に貢献するためには責任というものがつきもの。何か起きた後、責任の転嫁などの行為はしたくはない。何が起きてもしょうがなかったと言えるよう全力で取り組む事が必要である。そして、最も大事なのは議論すること。発注者の意向で工期にどうしても追われる形となってしまい焦りが出るのが現場。実現可能かどうかを話し合うことがこういう事故を減らす一番の方法かなと思う。