#74 鶏口牛後

 「鶏口牛後」とは、大きな組織や集団の中で上の者に従い末端にいるよりも、たとえ小さな組織であってもそのトップになった方がよいという意味である。

 中学生の頃、将来をあまり考えずに高校を選んだ。その結果、成績やテストは常に上位。鶏口牛後の言葉を信じ、その頃は上位に居続けられる環境に満足していた。しかしこれは大きな間違いだった。負けず嫌いの私にとっては、大きな組織の末端にいる方が圧倒的によい。常に上と比較し、貪欲になることも出来るし、目標も大きく掲げる事ができる。小さな組織に属してしまうと、目標も必然的に小さくなる。自分が末端に属するような学校を選ぶべきだったと今になって思う。

 大きな組織の末端に属すると、主体的でなくなるという一説があるがそんな事はない。結局、主体的でない者はどんな所でも主体的ではない。それなら、大きな組織に属し、上と比較しそれに負けじと成長しようとする事が重要だと思う。「鶏口牛後」。私にとって、あまり良い言葉ではない。