#209 ドイツ 加速

 左派系の社会民主党(SPD)と右派寄りの自由民主党(FDP)、環境重視の緑の党。この12月上旬に発足するドイツの連立政権は気候変動対策に強く取り組むみたいだ。気候変動問題に各国がどうアプローチするか進めなければならない中、緑の党の躍進は大きな役割を持つだろう。

 ドイツは22年末までの脱原発に加え、条件付きながら8年前倒しし、2030年に石炭火力発電を廃止する方針。風力や太陽光などの再生可能エネルギーへの転換が加速する。ドイツが気候変動問題に対する世界の意識を変える媒体となるかもしれない。もともと電源構成は日本ほど化石燃料に依存してなく、シフトチェンジしやすかった事もあるが、それにしても思い切った判断。もし実現出来たとしたら世界各国から賞賛されるだろう。

 環境重視の党が政権運営しているということに、国民の環境保全意識の高さが伺える。逆に日本にその受け皿がないという事実に、日本人の環境に対する意識が低さが分かる。環境系の学部に在籍している立場からすると少し考えものだ。