#262 救急搬送困難事案

 「ベッドがなかなか空かない。救急車に乗ってから、受け入れが決まるまで、5時間かかった患者がいた。脳卒中や心疾患など、命にかかわる急病の患者がすぐに治療を受けられない事態が起こりうる」。23日までの一週間、救急搬送困難事案が4950件と過去最多になった。第6波を受けてコロナ患者向けの病床が増えた一方、一般病床が減少する現象が起こっている。

 ご存知の通り、オミクロン株は従来株と比べ感染力が高く重症化率は低い。新規感染者数と重症化数の比率をニュースで見ることがあるが、やはり脅威を感じるかと言ったらそうでもない。ただ、私生活や就活に影響が及ぶ事だけ考えている。こういった状況の中、オミクロン株の何十倍も深刻な急病患者の受け入れが出来ていない事を聞くと少々合理性に欠ける気もする。

 冬場になると心臓病や感染症による肺炎などで搬送される患者が元々多い。どちらかを優先すると、どちらかが手薄になる。難しい状況だと心底思う。手指消毒の徹底と手洗いうがい、その他諸々。国民ができる社会的問題解決の方法はやはりこういった事だと思う。一人一人が感染しない事、感染させない事を意識する、これに限る。