#29 小さなプライド

 「自分の弱さを認められない小さなプライドを持って生き続けるのか?」

 この問いについての議論が、大学の4限に行われた。自分の弱さを認められないとはどういう事か、また自分の弱さを認めずに生きることで起こる問題は何かを考えさせられた。

 まず自分の弱さを認められないとはどういうことなのか、私の考えを述べさせていただく。

 1年前ある経験をした。一般的に知られている単語を知らない事を先生に指摘されたのだ。社会の常識であるような事柄を知らないのは、勉強不足であると強く指摘された。

 そんなに怒らなくても、わからない事を分かる様に説明してくれればいいのに。

 こんな風にふてくされた挙げ句、先生のやり方は間違っていると思っていた。

 今思えばその時の私は、自分の弱さを認められない人間だった。現状を教えてくださった先生に感謝し勉強に励むべきだったのである。

 自分の弱さを認められない人間は、自分のことを客観視できない人間である。これが私の考えである。 

 

 次に、自分の弱さを認めずに生きることで起こる問題についてである。

 この様な生き方をして、生きていけるのは勝ち続けていける人間のみ。大半の人は、自分の弱さを認めて生きて行かなければならない。

 自分の弱さを客観視で見つけることができた人間はどんな行動を起こすだろう。これは個人の属性にもよるのだが、多くの人はそれを補うために努力をする。それを繰り返していくうちに成長に繋がる。

 したがって、自分の弱さを認めずに生きる人間は、成長できない人間ということになる。

 

 成長できない人間が増えることで、失業率の低下や倒産が相次ぎ、日本経済は衰退していくだろう。これらが、自分の弱さを認めずに生きることで起こる問題と社会に対する影響である。

 

 自分の弱さを素直に受け止められるような人間であり続けたい。