#35 かみ合わぬ質疑

 コロナ禍が深刻化した中で開かれた衆参予算委員会。野党と菅首相とで、噛み合わない質疑が行われた。

 首相は、緊急事態宣言の延長や五輪・パラリンピック開催などについて、専門家や野党から様々な疑問と指摘をぶつけられた。

 野党は、「感染急増の『ステージ3』や、感染爆発の『ステージ4』の時でも五輪はやるのか」と首相の認識を、表現を変えつつ何度も正しながら質問をした。しかし首相は、「選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じて、安心のうえ参加できるようにするとともに、国民の命と健康を守っていく」と繰り返した。

 また、立憲民主党蓮舫氏が、医療逼迫が懸念される中、大会選手と一般市民が同時に搬送された場合、どちらが優先されるのか尋ねた。これに首相は、「一般の日本人との接触を厳に回避する」などと答えた。野党議員たちは、「質疑と答弁が全く違う」と声を上げた。

 

 質疑と答弁が噛み合わない原因としては、首相が話を聞いていないのか、または、答えると不利益が生じる質問である事が考えられる。どちらにせよ、国民からは、「政治を真面目にしてくれ」という声が上がるだろう。

 この前、蓮舫さんが出演している朝日新聞のラジオを聞かせていただいた。蓮舫さんは、一日中社会問題について考え、より良い質問を国会でできるようにしているらしい。

 このような、国のためにしている蓮舫さんがしている努力を、意味のないものにする事はしないで欲しい。聞いてないにしろ、不利益が生じるにしても、どちらも不誠実である。国のトップに立つ人材なら、しっかりと国民のための政治をするべき。