#99 有言不実行

 東京五輪の海外選手団の来日がピークを迎え、連日数百人規模の入国が続いている。新型コロナ対策の鍵を握るのが、選手団や大会関係者、報道関係者らの行動を規制する「プレーブック」だが、ルール違反が相次いで指摘され、ほころびが見え始めている。規制について「厳しい」「緩すぎる」という相反する批判も上がっている。※朝日新聞

 有言不実行。そんな言葉が頭の中をよぎる。安心安全を掲げたオリンピックの面影はない。バブル方式という形で一般客と選手の隔離をとるよう図ったが、空港を経て水際対策を目の当たりにした選手からこんな声が上がった。

「このような隔離にどれほどの効果があるだろうか」

外国人選手でさえ、日本の水際対策に違和感を感じている模様。

 1年前、行政はワクチンについて来年(2021年)には普及しているだろうと憶測を図っていたが、まるで見当違い。あれやる、これやる、と方針を決めるのはいいが実行できなければ意味がない。オリンピックも安心安全とはいえないものとなるだろう。コロナ禍で、行政の言葉の信憑性のなさというものが浮き彫りになってしまった。