#140 波物語

 「自分が良ければそれでいい。」コロナ禍において最も危険な考えである。こんな浅はかな考えを国民全員が持っていたとしたら感染拡大は広がりコロナウイルスという危険因子に猛威を振るわれ続けるだろう。

 29日に愛知県常滑市で開催された音楽フェス「NAMIMONOGATARI2021(波物語)」が密状態で開催されたとして非難が殺到している件で、30日、ツイッター上で「愛知県民」がトレンド入りした。会場のある常滑市の伊藤辰矢市長が「上限人数の5000人をはるかに超え密集しており、酒類の提供も行われた」「国や県の要請、ガイドラインも全く守られていない、極めて悪質なイベント」と抗議した。

 私個人としては愛知県民という一括りで非難するのは筋違いだと思うが、以前から問題の多かったイベントを止めなかったりんくうビーチ管理責任者にも問題があり県民で括られても仕方がないようにも思える。デルタ株の置き換わりが進み医療が逼迫してきた中、このようなイベントが開催されている。医療従事者の方々は憤りを感じたことだろう。

 コロナ収束のために国民が同じベクトルを向き進まなければならない。今回のイベントはそれに反するものになってしまった。「みんなが我慢しているから私も我慢する」。国民全員にこのような意識があれば事態は改善するだろう。改めて自分の行動を考え直そうと思う。