#141 平等な勉強

 文部科学省は31日、小6と中3を対象に2年ぶりに実施した全国学力調査の結果を公表した。各教科の平均正答率には、コロナ禍による昨年の一斉休校の長さの影響は見られなかったとした。ただ同時に行ったアンケートでは休校中、勉強に不安を感じたという児童生徒が半数を超えた。不安を感じた子は学力調査の正答率が低い傾向にあり、休校中の学習環境が関係している可能性がうかがえる。

 両者の格差が休校の期間に広がっている可能性がある。平均正答率は変わらなくても勉強ができるできないの二極化が進んでいるのかもしれない。

 勉強ができる子の特徴は向上心があること。わからない所を先生に聞いたり自分で調べたりする。一方、勉強ができない子は向上心がなくわからない所をそのままにする傾向がある。授業がない環境で勉強ができない子に質の良い勉強をやれと言っても限界がある。1人だけで進んで勉強ができる子との差はやはり開いてしまう。

 学習能力格差は経済格差を引き起こす要因の一つである。経済格差による紛争は世界各地で起きている。話が飛躍し過ぎかもしれないが考えられる可能性は少なからずある。質の良い平等な勉強の提供も一つの問題だ。