#19 『遺体~明日への10日間~』

 2011年3月11日

あの未曾有の災害に直面し困難な状況と向き合った人々がいた

彼らには悲しむ時間さえなかった

 

彼らが過ごした、この過酷な10日間を題材にした映画を拝見した。

 東日本大震災の被災地となってしまった岩手県釜石市。多くの人が、悲しみや絶望を抱えていた。

 そんな中でも、津波による多くの犠牲者の遺体の身元確認作業が行われる遺体安置所は休む事はできない。

 ここに1人の男性が、ボランティアとして働くこととなる。彼は、定年を迎えているが、その前は葬儀社に勤めていて、遺体の扱いや遺族への接し方を理解していた。

 「死体ではなく、ご遺体として、扱って欲しい」

 彼の言動と行動に、これまで、死体として扱うことしかできなかった市の職員たちも、率先して動くようになっていった。

 

 この映画は、私に、当時の人々の悲しみと絶望感をダイレクトに伝えてくれた。娘を失った母親、父を亡くした高校生、同僚を亡くした市の職員。今まで、東日本大震災をここまで酷いものとして認識できていなかった。

 将来、目の前の友達や家族など大切な人を災害で亡くすことは、絶対にしたくない。だからこそ、防災についてもっと学ばなければいけないと感じた。

 私たちは、これから南海トラフの災害に巻き込まれるだろう。それまで、何ができるか。大切な人を守るために何ができるか。そう考えさせられた。

 

 また、死体としか扱えなかった市の職員達を、率先して動かせた、ボランティアの彼の言動と行動は、信念のあるものだと感じた。

 信念があるからこそ、周りが影響されたのだ。私も何に対しても信念を持ち続けて行動したいと思った。

 将来、私は、地震津波から、守るべきものを守りたい。そのために、地震が起きても倒れない家を津波の届かない場所に建てたいと思う。そうなるとお金は必要になる。今やるべき事をやって、いい企業に就職したい。そして、信念を持って行動する事を考えながら、生きていく。