#110 一年後

 来年の今頃。卒業論文という課題に追われながら社会人になる前の最後の夏を楽しんでいる頃だろう。その頃には内定も決まっていて欲しいというのが本音だ。しかし、本当にその最後の夏を心から楽しむ事ができるだろうか。本ゼミでの先輩の姿を拝見しそんな不安に駆られた。

 昨日、3、4年合同の本ゼミでは4年生の卒論の中間発表が行われた。私自身、卒論についての深い知識はなく、なんとなくこんな感じだろうなぁというレベルであった。もちろんテーマなんて決まっているはずもなく、明らかにしたい事など全くない。しかし、今回の中間発表で卒論に対して今のうちから真剣に向き合わなければならないと感じた。先輩の卒論に対する努力を感じ取る事が出来たからだろう。どの卒論の中間発表も質の高いもので、社会問題に対してもアプローチの仕方が明確であった。今の私の知識では到底生み出せないようなアイデアばかりだった。

 今回の中間発表はとても良い刺激になった。大きな不安に駆られるのは必然だが、卒論に対しての理解が深まったからと捉えることも出来る。成長すれば、当然見えてくる景色は変わる。そういう意味で、一歩前進したと捉え一年後の夏余裕を持って卒論に取り組めるよう知識を深めよう。