#267 臨機応変

 臨機応変に対応すること。これは社会人として必要不可欠な能力だと思う。物事はマニュアル通りに進む事の方が少ない。常に柔軟な思考を持ち合わせることが求められる。学生のうちに場数を踏み、この能力を養わなければならないと感じている日々だ。そんな中、本日は家庭教師のバイトにて臨機応変に対応することが出来た。いい経験をさせてもらった。

 「夜、頭痛がひどくて寝不足です」。そう話した生徒のまぶたが、授業が進むにつれ徐々に重くなっていくのがわかった。理由が理由なため、強く然り彼に勉強を強制するのが少々酷な私。少し考え、ある方法を思いつく。

「〇〇君、少し携帯ゲームやろうか」。1、2分で終えるようなものを指定。彼の目が覚めるのを期待した。すると、彼はすぐに携帯を取り出しゲームを始めた。ゲームを終えた後も、すぐに勉強に取り掛かるのではなく、そのゲームについての質問をいくつか投げかけた。彼は快く説明してくれ、気づけば眠気を感じさせないような饒舌さも見せた。

 その後は、一切の眠気を見せず勉強に取り掛かっていた。我ながら機転を効かせた良い対応だったと思う。臨機応変に対応すること。学生のうちに養いたい能力の一つだ。本日の経験は成長の一つの糧になった気がする。彼に感謝だ。